政治のお悩み相談所:大学院の物事

政治とコミュニケーションについて研究している博士課程所属のものです。大学はカンザス大学。テクノロジーと政治、政治的分断、ソーシャルメディアによる日常生活と政治の重複などに関心があります。文系・社会科学系大学院生として発信中

書評

フェイクニュースと民主主義

最近はジャーナリズムに関する本を読んでいます。そこで去年から今年にかけてフェイクニュース(嘘ニュース)が大問題となっています。2016年アメリカ大統領選挙でドナルド・トランプ氏がCNNニュースなどを批判しているというのは日本のテレビでも新聞で…

メディア・リテラシー まずは自分を磨くことで淘汰を促す

たったひとつの「真実」なんてない: メディアは何を伝えているのか? (ちくまプリマー新書) - あなたは今日、テレビもしくはYouTube動画を何時間見ましたか。映像メディアは情報量が新聞、雑誌、本よりも明らかに多いです。見ていて楽しいです。ほぼ毎日、私…

文系か理系か。真理を追い求めるには

文庫 若い読者のための第三のチンパンジー (草思社文庫) - 高校時代に迫られる選択の一つに文理選択がある。この選択は割と早く決断が求められはなから決まっていれば選ぶことに迷いはないと思われる。しかしながら、文系も理系も好きな生徒やどちらも点数が…

パブリック・スピーキング オススメ本

カーネギー話し方入門 文庫版 - 友達との会話の中で、どれほど正確に相手の意図していることを理解できていると思いますか。ほとんど理解できていると思える会話は多くあると思いますが、実は、お互いに違う解釈をしてしまっているケースは意外にあって後に…

『シェアハウス わたしたちが他人と住む理由』

シェアハウス わたしたちが他人と住む理由 - 「明日から友達と一緒に生活しなさい。」「あなたが会ったことない人が住んでいる家に住むことになったから。」そんなことを家族から言われる。もしくは、身内の人からそう打ち明けられたとしたら。あなたはどう…

『日本の「安心」はなぜ、消えたのか』 生きづらさの正体はなんなのか。/動画告知

日本の「安心」はなぜ、消えたのか―社会心理学から見た現代日本の問題点 - 池袋にある某書店で購入する本を狩っている最中、現代日本を表す書籍特集が組まれており、書店員さんが選んだ本が本棚に並んでいた。普段の生活からもひしひしと感じる疑心暗鬼な世…

コミュニケーションに対する思い

ここ2ヶ月、読書量が増えました。増えたおかげで、読んだ本全て書評をつけていくのが困難になってきました。またこの2ヶ月、コミュニケーションについて改めて考える充電期間とでも言える月日が流れました。 ただ、サボっていたなんて誰にも言えるわけない…

コンビニ人間 村田沙耶香 を読んで思うこと。

ある書店のポップに惹かれてコンビニ人間を購入した。そのポップは普通とは何かを考えさせられるというものだった。私の性格は普通ではないのでとても惹かれた。他の人と同じことをするのが嫌で幼稚園の時から目立つこと、そして他の園児がやっている時にや…

「書評」本を読む人だけが手にするもの 藤原和博

著者の藤原氏は、Youtubeの動画で、教育改革をテーマに講演をしているので見たことがない人はぜひチェックをして欲しい。現在の、詰め込み型の教育だけでなく、想像力(考える力)を育むことの必要性をといています。20世紀の成長社会から21世紀の成熟社会へ…

「書評」「意識高い系」の研究 古谷経衡

最近、同世代や周りの人と比べて、明らかに、読書量が増えてきています。読書は主に研究所や新書で教養を身につけることが多いです。気をつけなければならないのは、自分が、他の人よりも時間を有効に使っているという優越感と知識が増えることで生まれる勝…

翻訳できない世界のことば エラ・フランシス・サンダース、前田まゆみ訳

ちょっと、皆さん最近コミュニケーションの質にこだわってますか。 朝日新聞 3月5日付 で、埼玉県内の高校図書館の司書さんが2016年に出版された本から高校生に読んでもらいたい本をランキング化し、動画投稿サイトやホームページで紹介する働きが紹介…

大学と奨学金と私

先ほど、朝日新聞の天声人語を読みました。内容は大学への奨学金一色。ある大学教授の調査で、税金を投入すべき分野がわかったそうだ。 1位に医療・介護がおどり出る。2位が年金、3位に教育だそうだ。 お金が問題で大学入学を取りやめる。奨学金を借りて…

「Against Empathy」 Paul Bloom と コミュニケーションについて思うこと

こんにちは、昨日Against Empathy というイエール大学の心理学教授 Paul Bloomが書いた本をざっくりと読みました。 Against Empathy: The Case for Rational Compassion - 感情が先走る私にとって刺激的な内容でした。まず「共感」は必ずしも論理的ではない…

アクティブリスニング なぜかうまくいく人の「聞く」技術 谷本有香

アクティブ・リスニングという言葉。初めて聞きました。アクティブリーディングは聴いたことありますが、皆さんは、どうですか。 先週の日曜日にリスニング「聞くこと」に関する本を書店で購入してきました。本日は、その中の一冊です。 アクティブリスニン…

2冊の書籍から思うこと。

最近、塾で生徒の指導を行っているのですが、成績が伸びず、私自身に焦りがあります。成績が伸びないのは単に、宿題をやってこなかったり、勉強量が極端に少ない場合が多いと思われますが、根本的に人間嫌いという私の性質が生徒に対して申し訳ないと感じて…

コミュニケーションの効率性について

こんばんは、最近、ブログの方で書評を書くだけでなく、私なりに、コミュニケーションについて思うことを描いてみたいと思います。 アメリカの文化人類学者・異文化コミュニケーションの父と言っても過言ではない、エドワード・ホール博士は日本人のコミュニ…

 特別講義 コミュニケーション学 藤巻幸夫

こんにちは、いかがお過ごしですか。本日は、ブログタイトルにふさわしいテーマの本を一冊紹介します。 特別講義 コミュニケーション学 - 日本は社会格差も大きくなってきており、社会的に個人主義化が顕著に見られるようになってきた。そこで著者は「求心力…

 わかりあえないことから コミュニケーション能力とは何か 平田オリザ

久しぶりの投稿となりました。冬期講習が昨日終了し、自分の時間ができましたので早速、読書。 生徒に英語を教えていると毎回思うのがコミュニケーション能力。英語検定の会話文問題で適切な応答を選ぶ問題があるのですが、苦戦する生徒が多いように思います…

THE MORE OF LESS Joshua Becker

It has been a week since the last update. As a tutorial teacher at a private company, I have been thorough extensive winter school for a week. I worked more than 11 hours for 5 consecutive days. My focus was on work. A realization came to …

ロボットは東大に入れるか 新井紀子

こんにちは、今回はロボットが東大に入れるかというなんとも近未来的な題でありますが、これは数年後には実現が可能になってくるのではないかということをまず知っておいた方が良いでしょう。2016年11月25日付の朝日新聞朝刊の中で東ロボくんが、関東・関西…

 学習と教育の心理学 市川伸一

本日は最近の関心ごとである「教えること」についての本です。ある塾で講師として働いていて思うのが、生徒によって成績の伸び、理解度が全く違うということ。それを疑問に思ってます。そこでまず心理学の本を手にとってみました。 学習と教育の心理学 増補…

 ソーシャルメディア論 つながりを再設計する 藤代裕之編著

こんにちは、今日はどうお過ごしですか。Facebook やTwitter の調子はどうですか。うまく付き合ってますか(笑)。 今回はメディアコミュニケーションの勉強も兼ねてソーシャルメディア論という本をご紹介します。 ソーシャルメディア論: つながりを再設計す…

ウェブ炎上 ネット群集の暴走と可能性 荻上チキ

こんにちは、最近はアルバイトの方が少し忙しくなってきています。 今回はメディアコミュニケーションについての本になります。私は、異文化間コミュニケーションに興味がありますが、インターネットが普及し始めてからはコミュニケーションの場がネット上で…

 ヘイト・スピーチとは何か 師岡康子

前回の投稿で、ヘイトスピーチに関する本を紹介しました。それに続いて本日もヘイトスピーチについての一冊になります。 ヘイト・スピーチとは何か (岩波新書) - 本書はヘイト・スピーチの定義に重点をおき、海外(イギリス、オーストラリア、ドイツ、カナダ…

ヘイトスピーチ 「愛国者」たちの憎悪と暴力 安田浩一

みなさん、週末どうお過ごしでしょうか。土曜日の朝からヘイトスピーチに関する本をご紹介します。 ヘイトスピーチ 「愛国者」たちの憎悪と暴力 (文春新書) - 「ゴキブリ朝鮮人を叩き出せ」 この言葉を聞いたらすぐにある市民団体を頭に思い浮かべるかもしれ…

外国語学習の科学 -第二言語習得論とは何か- 白井恭弘著

本日はこの本です。 外国語学習の科学―第二言語習得論とは何か (岩波新書) - 英語は、好き嫌いがはっきりと分かれる科目の一つですね。英語好きな私にとって英語を学校で学ぶことは嫌いでしたが英検などの日常英語の習得には興味がありました。これから日本…

 移民大国アメリカ 西山隆行著

こんにちは、本日は前回の在日外国人関連でアメリカの移民問題を取り上げます。 今回は「移民大国アメリカ」を読みました。 移民大国アメリカ (ちくま新書) - まずアメリカが移民の国と言われていることは知っていましたが歴史については意外と知らなかった…

 在日外国人 第3版 法の壁、心の溝  田中宏著

本日から書評始めます!!! 本の種類は新書、専門書を中心にコミュニケーション学、社会心理、レイシズム、移民問題、英語教育、英語学習に関するテーマでお送りします。 第一回目は「在日外国人」を扱った本! 在日外国人 第三版――法の壁,心の溝 (岩波新書…

「異論のススメ」から思った事

2016年9月2日付の朝日新聞15面に佐伯啓思氏が執筆した異論のススメが掲載されていた。タイトルは「今こそ問われる成長の『質』」であった。私自身、異論のススメは興味のあるコラムの一つであり今回は特に時代の進化について考えさせられた。佐伯氏はシ…

Remarkable Number of Eiken Greade 3 Holders

Asahi Newspapers says in an article published on 5th April, 2016 that public junior and senior high school students' English ability have a gap between country's expectation and the actual data collected nationally. The English ability is …