政治のお悩み相談所:大学院の物事

政治とコミュニケーションについて研究している博士課程所属のものです。大学はカンザス大学。テクノロジーと政治、政治的分断、ソーシャルメディアによる日常生活と政治の重複などに関心があります。文系・社会科学系大学院生として発信中

パブリック・スピーキング オススメ本

カーネギー話し方入門 文庫版 -
カーネギー話し方入門 文庫版 - 友達との会話の中で、どれほど正確に相手の意図していることを理解できていると思いますか。ほとんど理解できていると思える会話は多くあると思いますが、実は、お互いに違う解釈をしてしまっているケースは意外にあって後になって言ったか、言わなかったかで食い違いが起こることもしばしばありました。自分が意識しないところで相手に解釈に頼ってしまっている話し方をどうしてもしてしまっているのが現状です。現実的には、多くの社会人の方は営業先での説明もしくは社内のプレゼンで友達ではない人と多く関わりを持つことがあると思います。それらの状況で的確に物事を説明する力があると一種の達成感を感じることができるのではないでしょうか。しかしながら、知らない人に一から情報を与えることや、相手を説得することは精神的にも技術的にも不安や恐れが生じることがあるでしょう。またプレゼン時では多くの人に情報を届けることが必要になるぶん、プレッシャーも多くかかりますし、コミュニケーション不安は個人間での対話よりも不安度は高くなることがわかっています。『異文化と人間行動の分析』参照 そんなパブリック・スピーキングをどう乗り越えていけばいいでしょうか。是非オススメしたい2冊がある。一冊目はダニエル・カーネギー著の『話し方入門』です。カーネギーの著書は他にも出版され大ベストセラーとして今なお書店で見かける。本書の良いところは何と言っても、その正直さにあるだろう。多くの話し方について書かれている本はテクニックが多く書かれている。それらのどれも私は批判しようとしているわけではないが、著者の経験から導き出された一つのわざに過ぎないのです。どこが正直であるのかと言うと、話し方の上達には必ず上達に向けて「執念」が必要であり、話すことについて熟知していなければならないということである。本書の中では、前大統領の演説法などがいくつか例としてあげられているが共通することはしっかりと準備に時間をかけて選りすぐりのものを伝えたいという「執念」があることです。私なりに解釈すると、興味と情熱を話す内容に見出さなければそのスピーチはほとんど失敗に終わるということです。話してが興味があるものについて話さなければ、聞いている方も飽きてしまいます。必ず興味があるもので、しっかりと調べることができるエネルギーを与えてくれる話題が大切だと思います。 2冊目は、スティーブンE. ルーカス著 『アメリカの大学生が学んでいる「伝え方」の教科書』です。こちらの本は、技術の方に重点が置かれているので、実際に、どのように話していけばいいかが書かれています。本書の技術はアメリカでは学部の必修として扱われているパブリック・スピーキングの授業でよく使われる教科書を狩野みきさんが監訳したものです。アメリカでは、レトリック研究から始まり、演説の分析が発達しています。どのようにすれば聴衆が内容を理解することができるようになるか理論立てて解明することに長けているので、本書はオススメです。ここであえて本書の中の一部をお伝えするとするならば、聞き手の立場に立って、話を順序よくまとめていくことが成功への鍵となってくることがわかります。 以上、パブリック・スピーキングに関する書籍を紹介しました。身もふたもない話ですが、演説は練習あるのみ。これが一番大切なのではないかと思います。私もこれから演説を意識して(大きい意味では、自分が考えていること、伝えたいことをわかりやすく伝えること)情報収集や演説に力を入れていきます。頑張りましょう。 アメリカの大学生が学んでいる「伝え方」の教科書 -
アメリカの大学生が学んでいる「伝え方」の教科書 -